ハーイ、ワンキルです!
今回はかなり危ないと思っているので、いつもとはトーンが違うかもしれない。
調べれば調べるほど伝えなきゃと思ったので、ぜひ読んでいただければと思う。
さて、4月になると毎年、新生活向けのパソコン特集があちこちに出てくる。
「大学生におすすめのノートPC」
「新社会人に最適な一台」。
で、今年(2026年)はその筆頭に必ずといっていいほど「MacBook Neo」が登場する。
99,800円。10万円を切る。Appleのロゴ。カラフルでかわいい。そりゃ目立つ。
私も、子どもに買い与えようかと悩んだほどだ。
でも、ちょっと待ってほしい。
「絶賛」している記事を読むと、スペックの記述が間違っているものが結構ある。「M5チップ搭載」(→ 実際はA18 Pro)、「有機ELディスプレイ」(→ 液晶)、「バッテリー30時間以上」(→ 実際は約16時間)。こういう誤情報が飛び交っている状態で、みんなが「安い!最高!」と飛びついている。
この記事では、正確な情報をもとにMacBook Neoの「罠」をひとつずつ解説する。
理解をすることで後悔をする人を一人でも減らしたくて調査したので
一度立ち止まって読んでほしい。
まず正確なスペックを把握する
MacBook Neoは2026年3月11日発売の、Appleのノートとしては初の「廉価版」モデルだ。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| チップ | A18 Pro(iPhone 16 Proと同じ) |
| メモリ | 8GB固定(変更不可) |
| ストレージ | 256GB または 512GB の2択のみ |
| ディスプレイ | 13インチ Liquid Retina(液晶) |
| 重さ | 1.23kg |
| ポート | USB-C × 2(Thunderbolt非対応) |
| 価格 | 99,800円(256GB)/ 114,800円(512GB) |
「iPhoneのチップをMacに載せた」が一番正確な表現。それが安さの理由であり、制限の理由でもある。
罠① 9万9800円のモデルは、最初から候補外
Appleが前面に打ち出す「99,800円」という数字。これは256GBモデルの値段だ。
そして256GBモデルには、Touch ID(指紋認証)がついていない。
ロック解除のたびにパスワードを手打ち。Safariの自動入力の承認も手打ち。Apple Payの認証も手打ち。
パスワード打つたびに廉価モデルしか購入できない自分を認識することになるだろう。
スマホの生体認証に慣れた今の感覚で言えば、これはかなりのストレスだ。レビュアーも「パスワードを都度入力する生活と、Touch IDでサッとロック解除できる生活では快適さが全然違う」と書いている。
Touch IDがついているのは、512GBモデル(114,800円)だけ。
つまり「10万円を切るMac」という魔法は、まともに使おうとした瞬間に解ける。
ポイント: 256GBモデルは実用上、選択肢から外れる。スタート地点は114,800円だ。
罠② 「Apple Watchで代替できる」は本当か。合計金額を計算してみた
「Apple Watchを装着していればロック解除できるから、Touch IDがなくても大丈夫」という声がある。実際その通りで、Appleもサポートしている機能だ。
でもここに、誰も明示的に計算していない落とし穴がある。
Apple Watchをまだ持っていない人が、256GBモデルを買ってWatch代も用意した場合の合計金額を出してみる。
| 構成 | 価格 |
|---|---|
| MacBook Neo 256GB(Touch IDなし) | 99,800円 |
| + Apple Watch SE 3(最安構成) | 37,800円〜 |
| 合計 | 137,600円〜 |
一方、MacBook Air M5(13インチ・512GB)は158,800円。差額は約2万円しかない。
しかもAirには、Touch ID・M5チップ・バックライトキーボード・高画質カメラ・Thunderbolt・16GBメモリがすべて標準でついている。
「安く買ったつもりが、気づいたらAirに迫る金額を払っていた」というオチが、かなりリアルに起こりうる。
正直、M1 MacBook Air からMacBookを使い始め現在はM3 MacBook Airで動画もブログも全部できている。最初からMacBook Airを買うことができるのであれば、ここから先はもう読まなくてもいい。
罠③ 11万5千円払っても、メモリは8GBで絶対に増やせない
512GBモデルを選んで14,800円を追加で払ったとする。それでも第三の罠が待っている。
NeoのチップはA18 Pro。iPhoneと同じ設計のため、メモリは8GBで完全に固定。購入前も購入後も変更できない。
「macOSはメモリ管理が優秀だから8GBで十分」という擁護論もある。実際、ブラウジング・文書作成・動画視聴程度なら問題なく動く。
ただし注意したい点が2つある。
ひとつ目:マルチコア性能は同価格帯のWindowsノートに負ける。
A18 Proのシングルコア性能は優秀だが、動画レンダリング・複雑なExcel処理・重いマルチタスクなど、複数コアをフル活用する場面では同価格帯のSnapdragon X搭載Windowsノートに40〜47%ほどの差をつけられる。「クリエイティブなことをしたい」という動機で買うと、ここで痛い目を見る。
ふたつ目:AIを使いたいのに、メモリが少ない矛盾。
NeoはApple Intelligenceをウリにしているが、昨今のAI機能拡大でメモリは年々重要になっている。他のMacBookはすべてメモリ16GB以上から始まる。同じiPhoneファミリーでも、PixelやGalaxyの上位モデルは12GBだ。「AI時代の入門機」を謳いながら、メモリだけは旧世代水準というのは素直に気になるポイントだ。
罠④ ポートの見た目は同じなのに、中身がiPhoneと同じ問題
MacBook NeoにはUSB-Cポートが2つある。見た目はAirやProのポートとまったく同じだ。
でも実態はかなり違う。
まず、NeoはApple Silicon Mac史上、初めてThunderboltを搭載していない機種だ。
M1以降のすべてのMacにはThunderbolt/USB 4コントローラーが内蔵されていたが、NeoのA18 ProはiPhoneと同じUSBコントローラーしか持っていない。つまりポートの見た目はMacなのに、中身の接続性はiPhoneと同じだ。
この影響は具体的にこういう形で出てくる:
Thunderbolt専用デバイスを挿すと「互換性がありません」と表示される。 OWCのストレージなど、Thunderbolt専用として設計された機器は一切使えない。MacBook AirやProで使っていた周辺機器が、Neoでは動かないケースが出てくる。
2つあるポートの速度が、実は20倍以上違う。 左のポート:USB 3(最大10Gbps)で外部ディスプレイ接続も可能。右のポート:USB 2(最大480Mbps)のみ。外見はまったく同じなのに、データ転送速度が20倍以上違う。どっちに挿すかで体験が大きく変わる。
MacBook Air用として買ったハブが使えない可能性がある。 Anker 547などデュアルコネクター型の人気ハブは、NeoではHDMIも動作せず、残りのポートもUSB 2相当の速度に落ちてしまうことがある。「今使っているハブをそのまま流用しよう」は、危険な想定だ。
外部モニターは4K・60Hz・1台まで。 MacBook AirやProのように5Kディスプレイをフル解像度で使うことはできない。「デスクでモニターにつないで使おう」と考えている人は、4K対応モニターを1台だけという制限を事前に知っておく必要がある。
「部屋の片隅でゴミ」になる3つのパターン
実際に起こりうる失敗パターンをまとめる。
パターン1:かわいいデザインに一目惚れ、256GBで即買い
カラフルなボディに惚れて、スペックをよく見ずに99,800円の256GBを購入。3ヶ月でストレージがカツカツになり、Touch IDなしのストレスで毎日イライラ。結局512GBに買い替えか、売却損が出る。
パターン2:「クリエイティブなことをしたい!」で購入、使ってみたら想定以下
動画編集や写真現像をやりたいと思ってNeoを選んだが、重い処理はWindowsノートに負けることが判明。メモリ8GBの壁にもすぐ当たる。半年後にMacBook Airを買い直す羽目になり、2台分の出費。
パターン3:Apple Watchを持っていない状態でNeoの256GBを「節約のため」に選ぶ
Touch IDなしをWatchで補おうとするが、Watchを持っていないため結局購入。合計で137,600円以上になり、Airとの差が2万円程度に縮まる。しかもAirには16GBメモリ・Thunderbolt・高画質カメラがついている。
では、誰が買うべきか
罠を全部理解した上で言うと、Neoがはまるケースはあるにはある。
ライト用途に割り切れる人(512GBモデル)。 ブログ執筆・レポート作成・メール・動画視聴がメイン。重い処理はしない。iPhoneとのシームレスな連携(AirDropなど)を活かしたい。こういう用途なら8GBでもサクサク動くし、長く使える「極上のタイプライター」になる。
家に母艦を持つヘビーユーザー(512GBモデル)。 Mac StudioやMac miniなどの高性能機を自宅に持っている人にとって、Neoは最強の「持ち歩き専用リモート端末」になりうる。外から自宅のMacにリモート接続して重い作業をすると、処理はすべて自宅側でやってくれる。手元のNeoにかかる負荷はYouTubeを見ているのと変わらないので、バッテリーが10時間近く持つという逆転現象が起きる。Thunderboltがないことも、メモリ8GBの制限も、リモート運用なら完全に無関係だ。「11万5千円の最高級リモートドア」として割り切れるなら、これ以上優秀なサブ機はない。
まとめ:Neoは「理解して買う人」だけが幸せになれる機種
MacBook Neoは「安いMac」ではあるが、「誰でも幸せになれるMac」ではない。
- 9万9800円のモデルは実質選択肢外。スタート地点は11万4800円
- Apple Watchがなければ、合計でAirに近い金額になる
- メモリ8GBは変更不可。クリエイティブ用途には向かない
- Thunderbolt非対応で、今持っているMac用の周辺機器が使えない可能性がある
- 2つのUSB-Cポートは速度が20倍以上違う
この5点を全部知った上で「それでも自分の用途には合っている」と言えるなら、買っていい。
そうでなければ、素直にMacBook Air M5(158,800円)を選ぶほうが、長い目で見てずっと賢い選択になる。

